御文(おふみ)1

聖人一流の御勧化(ごかんけ)のおもむきは、信心をもって本とせ

られ候ふ。そのゆゑは、もろもろの雑行(ぞうぎょう)をなげすて

て、一心に弥陀に帰命(きみょう)すれば、不可思議の願力として、

仏のかたより、往生は治定せしめたまふ (次ページに続く)

 

要旨  親鸞聖人が伝えたかったのは、阿弥陀さまを信じる心が基本。辛い

雑行に苦労することはない。また、普通の人にはできない。真心で、

阿弥陀さま、このような私でも思っていただき、ありがとうござ

います。」そう感謝すれば、阿弥陀さまの不思議な力が、安らかな

悟りに導いてくれます。

 

参考  御文は蓮如上人が書かれ、よく読む文章。その文章に、浄土真宗

大切なことが簡明に述べられていることはありがたい。蓮如上人は、

本願寺第八代の門主、今から約六百年前の人である。お経は漢文

であり分からない。やさしい手紙形式の文章で、浄土真宗を広めた。