阿弥陀さま {参考・わかりやすく示せば}

 

            世自在王佛   

         ↑    ←宝蔵菩薩      

                

               お釈迦さま

                以下七高僧 龍樹菩薩

                          天親菩薩

                          曇鸞大師

                          道綽禅師

                          善導大師

                          源信和尚

                          源空聖人法然聖人)

                              親鸞聖人

遥かな昔、たくさんの仏さまがいました。その中で

世自在王佛は、飛びぬけて立派な仏様でした。そこ

で、将来、阿弥陀様になるべくして生まれた宝蔵菩

薩が修業。四十八の願いを成就するなどして、阿弥

陀様になられました。

 

 参考図書

 

佛説浄土三部經 全     永田文昌堂

浄土真宗本願寺派のお経   双葉社

浄土真宗          双葉社

仏教とお経の本       彩図社

日本仏教のあゆみ      NHK出版

生きるとは         本願寺出版社

正信偈入門         本願寺出版社

仏教            宝島社

浄土三部經         本願寺

    観無量寿経をひらく     NHK 出版

浄土真宗聖典        本願寺出版社

顕浄土真実教行証文類」p131~557は未読

 

作成  

令和二年五月十日

 

       

仏説阿弥陀教

其國衆生(ごこくしゅじょう)

無有衆苦(むうしゅく)

但受諸楽(たんじゅしょらく)

故名極楽(こみょうごくらく)

 

要旨  (極楽はどういう所か話そうと言って)

その国にいる者すべてが

誰も苦しむ者は無く

もろもろの楽を受けている。

それで極楽と名付けている。

参考  極楽浄土を、お弟子さんに述べている部分である。

阿弥陀教は、随所に極楽の美しさが述べられてい

るが、ここでは、「説明しよう」、で始まる。それ

で読経の際に一段と胸に響く個所だと思う。

仏説観無量寿教

 皆見日没(かいけんにちぼつ)

 當起想念(とうきそうねん)

 正座西向(しょうざさいこう)

要旨 皆、日没を見なさい。

   思うことを始めるにあたっては

   正しく座り、西の方を見なさい。

解説 ある王子がいた。父王の過去を知り幽閉。父王に食事を

運んだ母も幽閉。苦悶するその母が、夕陽と向かい合う

こと等で、心の安らぎに向かう。

 

私的なことだが、祖母は、夕焼けになると、忙しい仕事

でも休んで、西を向き、手を合わせていた。母もそうだ

った。私もまねをしてきた。今、私の孫たちもそうして

いる。

   何故、西の夕焼けなのか。それを知るのも、お経を読む

大きな楽しみである。

重誓偈(じゅうせいげ)

我建超世願(がごんちょうせがん)

必至無上道(ひっしむじょうど)

斯願不満足(しがんふまんぞく)

誓不成正覚(せいふじょうしょうがく)

 

要旨  私はこの世を超える願いをたてる。

これ以上は無い道を進む。

この願いに満足する結果が無いなら

阿弥陀にはならないことを誓う。

解説  重誓偈も、仏説無量寿教の中にあり、仏になるまでは修行をやめな

いことを、重ねて誓っています。

約二千五百年前、お釈迦さまが説かれた教えから、仏説無量寿教、

観無量寿経、仏説阿弥陀教の浄土三部教が生まれ、書き言葉になら

ずに伝えられました。そして、今から二千年ほど前に文章となった

そうです。七高僧から、親鸞聖人の浄土真宗にと受け継がれます。

讃仏偈(さんぶつげ)

光顏巍巍(こうがんぎぎ)

威神無極(いじんむごく)

如是焔明(にょぜえんみょう)

諸苦毒中(しょくどくちゅう)

我行精進(がぎょうしょうじん)

忍終不悔(にんじゅうふげ)

解説  初めの三句。阿弥陀さまの顏は輝き、威力は無限であり、炎のよう

に明るい。終りの三句。毒の中に苦しもうとも私は精進を貫いて悔

いることはない。

参考  讃仏偈(さんぶつげ)は、仏説無量寿教の中にあります。浄土真宗

の拠りどころとなる経典です。「偈」は、歌や詩の意味であり、聞

けば、音楽と言えるような経典です。

回向句(えこうく)

願以之功徳(がんにしくどく)

平等施一切(びょうどうせいっさい)

同発菩提心(どうほつぼだいしん)

往生安楽国(おうじょうあんらくこく)

要旨  功徳ある良い行いをしたいと願い

皆等しく

悟りの道を進みつつ

安らかな浄土の世界に。

参考  回向句(えこうく)は、ほとんどの人が知っている言葉です。経

典の最後に唱えます。善導大師の本の末尾にある言葉とのこと。

回向とは、阿弥陀如来が私を悟りの世界に約束されたことを感謝

し、日々の私の力にして生きていくことです。

なお、七高僧の天菩薩と曇大師から「親」と「鸞」をもらい、

親鸞聖人という名前になったそうです。

和讃(わさん)

弥陀成仏(みだじょうぶつ)のこのかたは

いまに十劫(じっこう)をへたまえり

法身(ほうしん)の光輪(こうりん)きはもなく

世(せ)の盲冥{もうみょう}をてらすなり

 

要旨  阿弥陀さまがさとりを開かれてから十劫という長い年月が経過して

いる。阿弥陀さまの光りが届かぬところはなく、煩悩の絶えない世

の中を明るく照らしてくれる。

参考  帰命無量で始まる正信偈(しょうしんげ)は、漢文形式で、手を合

わせて聞いているものの、わからない。親鸞聖人は、正信偈の後で

わかりやい言葉を使い、また、七五調のリズム感で聞ける和讃を書

きました。

十劫は、永い想像のできない年月を表す。それだけの年月を経ても、

法身(ほうしん・阿弥陀さまの教えていること)は、その光は永遠

無限であり、照らす範囲に限りが無いと述べています。